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政府は最近になって、これからの少子高齢化社会に備えて、フィリピン・タイ・インドネシアなどの東南アジアからの外国人看護師・介護士を順次受け入れることを決めたそうである。確かに求人広告を見ていると老人ホームなどの施設の求人が非常に多いのが目につく。夜勤を伴う厳しい勤務体制に耐え切れず、辞めていく職員が多いのではないだろうかと想像している。そんな状況下で、外国人の労働力に頼るしかないというのも一つの見方であろう。 老人介護と一口に言ってもケース・バイ・ケースである。認知症が進行してもはや他人とのコミュニケーションが取れない人に対しては外国人の手を借りるのも得策かも知れないが、まだ意識がはっきりしている人に対して、言葉の不自由な外国人がきめ細かな介護サービスを提供することができるかどうか、疑問が残る。 そもそも介護職員の養成を国が責任を持って行なってこなかったことが、今日の介護現場における人手不足を招いているのではないだろうか。ホームヘルパー2級の資格を取るのに、なぜ自腹を切って何万円もする養成講座を受講しなければならないのか。厚生労働省の官僚が介護業界の大手と癒着しているとしか考えられない。本来ホームヘルパーの養成は無料で行なうべきであろう。 それから国民から徴収した介護保険料を湯水のごとく使ってきたことも問題である。私の知っているケースでは、認知症でも何でもないお年寄りが日常生活を普通に過ごすことができるのにもかかわらず、要介護認定2に判定されたのだという。これはもう老人保健施設に雇われている医師が意図的に行なっている認定としか考えられない。その証拠に、このお年寄りのところには施設から是非入所してくださいという電話がかかってきたそうである。一体施設にとってお年寄りは単なる金ヅルなのか。 こうした比較的老後資金に余裕のある、認知症でも何でもないお年寄りに介護保険料を使う一方で、乏しい年金でやっと生活している人に対する要介護認定が厳しくなり、制度の枠から漏れてしまうという例もあるという。本当に介護を必要としている人が爪弾きにあってしまっているのだ。 介護職員の待遇の低さも人手不足に拍車をかけているのではないだろうか。一昔前に潰れた介護業界の大手に勤めていた二十代の男性職員の月収が十四、五万と聞いてびっくりしたことがある。これでは重労働に対する対価としては不十分ではないだろうか。同じ月収ならもっと楽な他の職種に人材が流れてしまう恐れがある。 老人介護を国の事業と位置づけずに、何でも規制緩和の流れの中で民間に委託してしまったからこんなことになってしまったという指摘もある。前にも書いたとおり、国が責任をもって介護職員の養成をしなければ、将来なり手がいなくなるのは目に見えている。 人間は誰でも老人になる。老人介護の問題を他人事と思わずに、国民一人一人が明確な問題意識を持ってこの問題に対処していくことが求められている。 |
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